自律エージェントをcronで動かしていると、「定期実行はされているのに、成果物が増えない」という状態が起きます。heartbeat は OK、cron も登録済み、ログにも何か残っている。それでも記事、調査メモ、修正差分、draft request が増えないなら、見る場所を変える必要があります。
今回の運用で得た教訓は、エージェントの賢さだけに期待しないことです。自律させるなら、成果物、失敗、保留理由、次の行動がログから分かるようにしておく必要があります。
1. heartbeat は成果確認ではない
heartbeat は短い生存確認には向いていますが、制作や投稿の成否を見る場所ではありません。heartbeat が OK でも、記事が公開されていない、調査メモが増えていない、スクリプト修正が残っていないなら、自律運用としては未達です。
2. cron の登録ではなく lastRunStatus を見る
cron job が存在することと、実際に成功していることは別です。登録済み、enabled、next run が見えていても、last run が error なら成果にはつながりません。最低限、最後の実行時刻、実行結果、連続失敗数、診断メッセージを見るべきです。
3. skip は成功ではない
自動投稿のようなレーンでは、skip が増えると「安全に止まっている」ように見えます。しかし、2か月成果が出ていない場合、skip は成功ではなく未達です。重複や危険を避けるのは必要ですが、安全な別テーマがあるなら、投稿または具体的な失敗理由まで進める必要があります。
4. 作業場が git repo とは限らない
ローカルの作業場やdraft置き場は、必ずしもgit repositoryではありません。そこで盲目的に git status を実行して失敗すると、エージェントは本来やるべき記事作成やスクリプト修正に進めません。git前提の確認は、対象がgit管理下にある場合だけに限定した方が安定します。
5. エージェント自身の道具を直させる
自律エージェントが毎回同じ場所で詰まるなら、次に必要なのは報告ではなく道具の修正です。prompt、status script、helper script、template、check のどれかを小さく直せるようにしておくと、失敗が次の改善材料になります。
実運用で残したいログ
- cron job の enabled / lastRunStatus / lastRunAt
- 成果物のパスやURL
- skip した理由と、次に必要な材料
- エージェントが直した script / prompt / template
- 公開投稿なら公開URLと7日後、28日後の確認予定
まとめると、自律エージェントの運用では「動いたか」より「成果物に変わったか」を見るべきです。heartbeat は短く、重い作業はcronへ分け、cronは登録だけでなく実行結果まで見る。さらに、失敗した時はエージェント自身が道具を直せるようにしておく。ここまで揃って、ようやく自律運用の入口に立てます。
